宇宙企業ispace(アイスペース)の月着陸船が無事に打ち上がった。5月末にも月に到着し、2度目の着陸を試みる。まだ前例のない月の砂の商取引も予定されている。
2年前は着陸直前の高度測定がうまくいかず、月面に落下衝突した。今回、目を引くのは「日本を、失敗できない国にしない。」という挑戦的なキャッチコピーだ。失敗を許容する大切さを伝える意図があるというが、できれば失敗はしたくないのが心情でもある。
あえて「失敗」を使わない企業もある。昨年末、ロケット「カイロス」による人工衛星の打ち上げに失敗したスペースワンの豊田正和社長は「今回も失敗とは捉えていない」と会見で言い切った。昨年3月、初打ち上げで機体が爆発した後の会見でも「失敗という言葉は使わない」と述べている。貴重なデータや経験が得られ、次の挑戦の糧になるからというのが理由だ。
スペースワンは、キヤノン電…